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第1条 海上自衛隊の使用する航空機の運航に関しては、法令に別段の定めのある場合を除き、この達の定めるところによる。
(用語の意義)
第2条 この達において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に示すとおりとする。
(1) 「飛行場等」とは、飛行場及び航空機を装備し、又は搭載する自衛艦をいう。
(2) 「局地飛行空域」とは、主として航空業務に関する教育訓練及び試飛行に使用する空域であつて、飛行場等及びそれらの周辺の上空に当たる空域をいう。
(3) 「局地飛行」とは、局地飛行空域内において行う飛行であつて、出発飛行場等以外の飛行場等においては離陸又は着陸を行わない飛行をいう。
(4) 「局地外飛行」とは、局地飛行以外の飛行をいう。
(5) 「航空部隊等」とは、航空機を装備する海上自衛隊の部隊及び航空機を搭載する護衛艦をいう。
(6) 「航空基地部隊等」とは、海上自衛隊の飛行場を管理する部隊及び航空機を装備し、又は搭載する自衛艦をいう。
(7) 「航空機使用者」とは、航空機の使用及びとう乗に関する訓令(昭和36年防衛庁訓令第2号)第2条第7号に規定する海上自衛隊の航空機を使用することができる者をいう。
(8) 「不時着」とは、航空機が緊急事態に遭遇してやむを得ず着陸又は着水(以下「着陸」という。)することをいう。
(法令に別段の定めのない場合の処置)
第3条 航空機の運航に関し、法令又はこの達の定めのない事項については、航空機の航行の安全及び公共の安全を考慮して処置しなければならない。
第2章 飛行計画の承認
(飛行計画の承認)
第4条 航空基地部隊等の長は、その管理する飛行場等から飛行しようとする海上自衛隊の使用する航空機の飛行計画について、誤りのないことを確認し、その飛行が安全に実施できるかどうかを判断して当該飛行計画を承認するものとする。
2 計器飛行証明(緑)を有する操縦員は、当該操縦員が機長又は編隊長(以下「機長等」という。)となる飛行計画については、前項の規定に準じ自ら飛行計画を承認することができる。
3 前2項の規定による飛行計画の承認を飛行承認という。
(飛行承認を与える権限の委任)
第5条 航空基地部隊等の長は、次の各号に掲げる者に飛行承認を与える権限を委任することができる。
(1) 指揮下の運航隊長(航空機乙にあつては航空班長、航空機を装備し、又は搭載する自衛艦にあつては飛行長。以下次号において「運航隊長等」という。)
(2) 飛行承認を与える能力を有すると認められる指揮下の幹部自衛官(運航隊長等が飛行承認を与えることができない事情がある場合に限る。)
(飛行承認の適用等)
第6条 機長等は、飛行承認を受けなければ飛行してはならない。
2 海上自衛隊の飛行場等以外の飛行場又はその他の場所から飛行しようとする場合には、機長等は、前項の規定にかかわらず飛行承認を受けずに飛行することができる。ただし、この場合において機長等は、飛行空域の気象状況を確かめ、所要のノータムを点検するとともに当該飛行計画が次条第1項第2号から第7号までに掲げる要件を満たし、かつ、当該飛行が安全に実施できることを確かめた上でなければ飛行してはならない。
(飛行承認を与える場合の要件等)
第7条 第4条第1項の規定により飛行承認を与えることができる者又は飛行承認を与える権限の委任を受けている者(以下「飛行承認権者等」という。)は、次の各号に掲げる要件を満たしていることを確認しなければ飛行承認を与えてはならない。
(1) 機長等が、飛行空域の気象状況を確かめ、所要のノータムを点検していること。
(2) 飛行が、諸規則に違反することなく実施できるものであること。
(3) 飛行計画が、飛行空域の気象予想並びに着陸予定地及びその航空保安施設の現状に適合していること。
(4) 操縦員が、その飛行に適合する資格を有すること。
(5) 航空機が、飛行中遭遇を予想される気象状況に対し必要な装備をすること。
(6) 航空機が、飛行空域により必要とされる無線通信機器及びその他の装備品を装備し、かつ、所要の燃料を搭載していること。
(7) 航空機の重量及び平衡について所要の措置がとられていること。
2 飛行承認権者等は、前項各号に掲げる要件が満たされているときであつても当該飛行が安全に実施でき難いと判断される合理的かつ相当な理由のあるときは飛行承認を与えてはならない。
3 前2項の規定は、第4条第2項の規定により機長等が自ら飛行承認を与える場合に準用する。
(飛行中において飛行計画を変更する場合)
第8条 機長等は、やむを得ない事情により飛行中において飛行計画を変更しようとする場合は、予定飛行空域の気象状況並びに着陸予定地飛行場等及びその航空保安施設の状況を確認し、変更後の飛行計画による飛行が安全に実施できることを確かめなければならない。
第3章 飛行計画
(飛行計画作成上の注意)
第9条 機長等は、飛行計画の作成に当たつては、航空機使用者の指示する事項のほか気象状況、着陸予定地の状況、航空保安施設の状況、航空機の状況、乗組員の技量等を考慮して安全な飛行計画の作成に努めなければならない。
(飛行計画書の提出等)
第10条 機長等は、海上自衛隊の飛行場等から飛行しようとする場合には、飛行計画書をその航空基地部隊等に提出しなければならない。ただし、救難その他の特別な任務に従事するため待機している場合であつて飛行計画書を提出するいとまのないときは、口頭による飛行計画の通知をもつて飛行計画書の提出に代えることができる。
2 機長等は、前項本文の規定により飛行計画書を提出する場合には、事前に当該飛行計画書を気象予報官に提示して気象ブリーフィングを受け、かつ、飛行気象予報紙の交付を受けるものとする。
3 第1項の飛行計画書の様式及び記載要領並びに前項の飛行気象予報紙の様式及び記載要領については、別に定める。
第11条 削除
第12条 削除
(海上自衛隊の飛行場以外の飛行場から飛行する場合の飛行計画の通知)
第13条 機長等は、海上自衛隊の飛行場以外の飛行場から飛行しようとする場合は、当該飛行場を管理する者の定めるところにより飛行計画を通知するものとする。
(搭乗者名簿の寄託)
第14条 機長等は、海上自衛隊の飛行場等以外の飛行場又はその他の場所から飛行しようとする場合には、当該航空機の乗組員及び同乗者(以下「搭乗者」という。)全員の氏名、階級、認識番号、所属部隊及び所属基地(以下「氏名等」という。)を記載した名簿を出発地の管理者又は同地に所在する海上自衛隊の部隊若しくは機関に寄託するものとする。ただし、全搭乗者の氏名等を記載した飛行計画書を提出した場合はこの限りでない。
(飛行の終結)
第15条 局地外飛行、計器飛行方式による局地飛行又は特別有視界飛行を行つた機長等は、飛行計画に定めた飛行が終わつた場合には、遅滞なく当該飛行計画書を着陸地の航空基地部隊等又はこれに準ずるものに提出して当該飛行の終結を通知しなければならない。
2 前項の場合において着陸地に航空基地部隊等又はこれに準ずるものの所在しないときは、遅滞なく当該飛行の終結を出発地の航空基地部隊等又はこれに準ずるものへ通知しなければならない。
3 前項の場合において、出発地との間に電話又は電信による通信手段のないことが予想される場合には、機長等は着陸のなくべく直前に、着陸予定時刻及び同時刻をもつて飛行を終結する旨の通知の中継を最寄りの管制塔等に依頼するものとする。
(飛行計画書の保管)
第16条 航空基地部隊等の長は、機長等の提出した飛行計画書を90日間保管するものとする。
第4章 航空機の重量及び平衡
(重量等の確認)
第17条 航空部隊等の長は、その使用する航空機の重量及び平衡(以下「重量等」という。) を適正にして航空機の安全な運航を期するため、次の各号に掲げるところによりそれぞれ必要な措置をとらなければならない。
(1) 別表2の項に掲げる航空機については、90日を超えない期間ごとにその常用状態における重量等を明らかにした重量平衡確認書(以下「確認書」という。)を作成し、当該航空機の重量平衡説明書に編てつして保管する。
(2) 別表1(B)の項に掲げる航空機については、当該航空機の重量等が常に適正に保たれるよう所要の措置を講ずる。
(3) 別表1(A)の項に掲げる航空機については、当該航空機に正規の搭載装備品以外のものを搭載し、又は正規の搭載装備品を取り外して飛行する際には、当該航空機の重量等が適正であることを確認する。
2 別表2の項に掲げる航空機の機長は、飛行しようとする場合においては、当該航空機の重量等が前項の規定により航空部隊等の長が作成した確認書による重量等と実用上同一とみなし難い程度に異なることが予想されるときは、改めて確認書を作成して航空機の重量等が適正であるかどうかを確認するものとし、飛行中においては、当該航空機の平衡を適正に保つように留意しなければならない。
(重量平衡説明書等の携行)
第18条 別表2の項に掲げる航空機の機長は、飛行する場合には重量平衡説明書及び平衡計算尺を携行するものとする。ただし、出発飛行場等以外の飛行場又はその他の場所に着陸しない飛行であつて、これらの携行の必要が認められない飛行においてはこの限りでない。
(確認書の提示要求)
第19条 飛行承認権者等は、飛行承認を与える場合において必要と認めたときは、当該機長に対し所要の確認書の提示を求めることができる。
第5章 航空機の運航
(機長の指名)
第20条 航空機使用者は、その使用する航空機を出発させる場合には、運航の目的を達成するため最適任者と認められる乗組員を機長に命ずるものとする。
(乗組員)
第21条 航空機使用者は、その使用する航空機を出発させる場合には、次の各号により航空従事者を乗り組ませるほか機種、運航の目的、飛行空域、気象状況等を考慮して必要と認められる航空従事者を乗り組ませなければならない。
(1) すべての航空機について、航空機操縦員のとう乗資格証明等に関する達(昭和35年海上自衛隊達第35号。以下「とう乗資格規則」という。)の規定により正操縦員として当該航空機に乗り組むことができる者を乗り組ませる。
(2) 複操縦装置を有する多発固定翼航空機については、前号の者のほかとう乗資格規則により正操縦員又は副操縦員として当該航空機に乗り組むことができる者を乗り組ませる。
(3) 機上整備員の配置を有する航空機については、前2号の者のほか航空従事者技能証明及び計器飛行証明に関する訓令(昭和30年防衛庁訓令第21号。以下「技能証明規則」という。)の規定により機上整備に限定され、かつ、当該航空機を限定事項内に含む高級航空士、上級航空士又は航空士の航空従事者技能証明を受けた者であつて当該機種の機上整備に関する実務訓練を修了した者を乗り組ませる。
(4) 複操縦装置を有する回転翼航空機(OH−6型回転翼航空機を除く。)については、第1号の者のほかとう乗資格規則により正操縦員又は副操縦員として当該航空機に乗り組むことができる者を乗り組ませる。ただし、平易な飛行においてはこれらの者に代えて見張りを任ずる隊員を乗り組ますことができる。
(搭乗者数の制限)
第22条 航空機使用者は、その使用する航空機を出発させる場合には、任務遂行のため特にやむを得ない場合のほか不時着の際搭乗者の占位する席(以下「不時着席」という。)の数を超える者を搭乗させてはならない。
(計器飛行方式による飛行)
第23条 計器飛行方式による飛行は、計器飛行証明(緑)又は計器飛行証明(白)を有する者であつて、当該機種による計器飛行訓練を修了した者が正操縦員として乗り組まなければ行つてはならない。
(航空図等の携行)
第24条 機長は、飛行する場合には、航空路図誌等及び飛行空域の航空図を携行しなければならない。ただし、有視界飛行方式により出発飛行場等の近傍を飛行する局地飛行においては飛行空域の航空図のみを携行して飛行することができる。
(飛行予報断面図等を携行する飛行)
第25条 機長は、次の各号に掲げる飛行を行う場合には、所要の飛行予報断面図等を携行するものとする。ただし、飛行予報断面図等の作成を依頼し難い場合にはこの限りでない。
(1) 距岸550キロメートル以上の洋上飛行(航空機を装備し、又は搭載する自衛艦に係る局地飛行を実施する場合を除く。)
(2) 前号の飛行のほか機長が飛行予報断面図等の携行を必要と認める飛行
(搭乗者に対する飛行前の説明)
第26条 機長は、出発前乗組員に対し、行動の概要、気象状況等任務達成上及び飛行安全上必要な事項を説明しなければならない。
2 機長は、出発前同乗者に対し、次の各号に掲げる事項のうち必要と認められる事項について説明しなければならない。
(1) 飛行計画の概要
(2) 気象状況
(3) 安全帯、落下傘、救命胴衣及び酸素の使用法
(4) 緊急時の処置
(5) 喫煙の時機
(6) 便器の使用法
(7) その他必要な事項
(搭載物件等について確認する事項)
第27条 機長は、飛行しようとする場合には、次の各号に掲げる事項を確認しなければならない。
(1) 搭載物件が操縦の障害となるようなところその他不適当なところにおかれていないこと。
(2) 搭載物件が機内を移動しないように適切に固縛又は格納されていること。
(3) 整備用具等が航空機に置き忘れられていないこと。
(発動機を起動する場合の実施事項)
第28条 航空機の発動機の起動は、次の各号に掲げる事項を実施した後でなければ行つてはならない。ただし、海上自衛隊の飛行場等以外の飛行場又はその他の場所において起動する場合であつて実施できない事項があるときは、当該事項に限りその実施を省略することができる。
(1) プロペラ又はジェットの後流によつて地上の人又は物件に危害を与えない方向に航空機を向けること。
(2) 航空部隊等の長が、当該機種の航空機の発動機を起動する能力を有することを認めた者をその操縦席に配すること。
(3) 航空機に車輪止めを置き、パーキング・ブレーキを装備した航空機はこれを掛けること。
(4) 航空機の近くに消化器を配し、直ちに使用できる状態にしておくこと。
(5) 地上警戒員が、プロペラの周囲及び後方に人又は障害物等のないことを確かめた後、発動機を起動する者に対し「起動差し支えなし。」の合図を行うこと。
(ローターをかん合する場合の実施事項)
第29条 回転翼航空機のローターのかん合は、次の各号に掲げる事項を実施した後でなければ行つてはならない。
(1) 航空部隊等の長が、当該機種について、ローターをかん合して行う能力を有することを認めた操縦員をその操縦席に配すること。
(2) 地上警戒員が、ローターの回転範囲内に障害物等のないことを確かめた後、操縦員に対し「かん合差し支えなし。」の合図を行うこと。
(3) 自衛艦の飛行甲板にあつては、機体が甲板に係止されていること。
(地上滑走)
第30条 地上滑走は、技能証明規則の規定により当該航空機を限定事項に含む高級操縦士、上級操縦士、上級H操縦士、操縦士若しくはH操縦士の航空従事者技能証明を受けた者又は操縦に関する技能の習得を命じられている者であり、かつ、航空部隊等の長が当該機種の航空機について地上滑走を行う技能を有することを認めた者でなければ行つてはならない。
(チェック・オフ・リスト)
第31条 航空部隊等の長は、航空機の発動機の起動、離陸又は着陸の準備等について必要な手順が間違いなく行われるために、その使用する航空機内に所要のチェック・オフ・リストを備え付けなければならない。
2 チェック・オフ・リストに記載されている事項は、その記載順序に従つて確実に実施されなければならない。
(フライト・ハンドブック記載事項の遵守)
第32条 航空機を取り扱う者は、当該航空機のフライト・ハンドブックに記載されている使用制限及び取扱上の注意事項を守らなければならない。ただし、特に指示を受けた場合又は緊急事態に対する処置のためやむを得ない場合はこの限りでない。
(安全帯の装着)
第33条 航空機の搭乗者は、その航空機が離陸又は着陸を行う場合には、不時着席について安全帯を装着しなければならない。
2 機長は、前項の場合において、全搭乗者が不時着席について安全帯を装着していることを確認しなければならない。
(操縦の交替)
第34条 正操縦員及び副操縦員の間において操縦を交替する場合には、緊急のときを除き両者間において交替の合図を確実に交わした後でなければ操縦装置の受渡しを行つてはならない。
(降着装置の確認)
第35条 航空部隊等の長は、その使用する航空機の機種ごとに着陸時において降着装置を降ろす標準の場所及び降着装置が着陸のための正常な位置にあることを確認する手順を定めなければならない。
2 乗組員は、前項の規定により定められた事項を遵守しなければならない。
(片舷飛行時の高度)
第36条 操縦員は、訓練又は試飛行のため片舷飛行を行う場合には、地表面又は水面から1,800メートル(6,000フィート)以下の高度においてプロペラのフェーザー又は発動機の停止を行つてはならない。
(計器飛行訓練時の見張り)
第37条 有視界気象状態において計器飛行訓練を行う場合には、次の各号により見張りを実施しなければならない。
(1) タンデム式複操縦装置を有する航空機にあつては、前方の操縦席に操縦員を配して見張りを行う。
(2) 前号の航空機以外の航空機にあつては、操縦員のうち計器飛行を行つていない者が見張りを行うほか、必要に応じ他の乗組員を配して見張りを行う。
(緊急事態に対する処置標準の表示)
第38条 航空部隊等の長は、不時着、落下傘降下その他の緊急事態発生時に乗組員のとるべき処置標準をその使用する各航空機(処置標準の表示が困難な航空機を除く。)内に表示するものとする。
(救命胴衣の着用)
第39条 航空機の搭乗者は、その航空機が海上を飛行している場合には、救命胴衣を装着していなければならない。ただし、機上作業のためやむを得ない場合及び輸送機に搭乗している場合には機長の許可を得て装着しないことができる。
(救命浮舟の装備)
第40条 航空機使用者は、その使用する航空機の予定飛行空域が海上(陸地に極めて接近した海上を除く。)である場合には、やむを得ない事情のあるときのほか、全搭乗者を収容できる救命浮舟を当該航空機に装備するものとする。
(回転翼航空機に対する落下傘の装備)
第41条 航空機使用者は、その使用する回転翼航空機を地表面又は水面から150メートル(500フィート)以上の高度において行う試飛行のため出発させる場合その他特に必要と認める場合には、当該航空機の搭乗者の数だけの落下傘を当該航空機に装備するものとする。ただし、航空機の構造上落下傘を搭載し難い場合にはこの限りでない。
(ヘルメットの着用)
第42条 航空機の乗組員は、飛行中常時ヘルメットを着用するものとする。ただし、離着陸及び不時着の場合を除き、機上作業のためやむを得ない場合には機長の許可を得て着用しないことができる。
2 前項の規定は、航空機等整備規則(平成10年海上自衛隊達第31号)第12条に規定する技術刊行物に定めのある場合はこの限りでない。
(救命用具等の搭載)
第43条 航空機使用者は、その使用する航空機を出発させる場合には、救難用携帯無線通信機器、耐寒防水被服、信号けん銃その他必要な救命用具、救急医療セット、非常食糧等のうち、機種、運航の目的、飛行空域等を考慮して必要と認められるものを当該航空機に搭載するものとする。
(酸素の使用)
第44条 航空機の搭乗者は、3,000メートル(10,000フィート)以上の高度で飛行する場合には酸素を使用するものとする。ただし、特別な事情がある場合には、3,000メートル(10,000フィート)から3,600メートル(12,000フィート)までの高度で飛行する3時間以内の飛行に限り酸素を使用しないことができる。
2 乗組員は、夜間において1,500メートル(5,000フィート)以上3,000メートル(10,000フィート)未満の高度で飛行する場合には、視力維持のため酸素の使用に努めるものとする。
(衝突防止灯の点灯)
第45条 衝突防止灯を装備した航空機は、航行中常時当該防止灯を点灯しておかなければならない。ただし、隠密行動の訓練を行うため必要がある場合、当該防止灯にげん惑されて操縦の障害となる場合その他特別な事情がある場合にはこの限りでない。
(曲技飛行)
第46条 機長は、次の各号に掲げる空域以外の空域で飛行視程が5キロメートル(3マイル)(3,000メートル(10,000フィート)以上の高さの空域にあつては8キロメートル(5マイル))以上ある場合であつて、かつ、飛行姿勢の判断の参考となる水平線等が明りように見えるときでなければ曲技飛行を行つてはならない。
(1) 人又は家屋の密集している地域の上空
(2) 航空交通管制区
(3) 航空交通管制圏
2 機長は、曲技飛行実施中は、当該航空機を中心として半径600メートル(2,000フィート)の範囲の最も高い障害物の上端から600メートル(2,000フィート)以上の高度を保持しなければならない。
(物件の投下)
第47条 航空機使用者は、航空機の運航に関する訓令(昭和31年防衛庁訓令第34号。以下「訓令」という。)第13条の2第3項の承認を得ようとするときは、次の各号に掲げる事項を記載した物件投下承認申請書を海上幕僚長に提出しなければならない。
(1) 所属及び航空機の型式
(2) 物件の投下の目的
(3) 日時、高度及び場所
(4) 投下しようとする物件の概要
(5) その他参考となる事項
(回転翼航空機の場外離着陸)
第47条の2 航空機使用者は、訓令第14条第2項の承認を得ようとするときは、次の各号に掲げる事項を記載した飛行場外離着陸承認申請書を海上幕僚長に提出しなければならない。
(1) 所属及び航空機の型式
(2) 離陸又は着陸の目的
(3) 離陸し、又は着陸する日時及び場所
(4) 飛行計画の概要
(5) その他参考となる事項
(最低安全高度)
第48条 機長は、有視界飛行方式によつて飛行する場合には、離陸若しくは着陸を行うとき、気象状態のためやむを得ないとき又は運航の目的達成のため必要のあるときを除き次の各号に掲げる高度を保つて飛行しなければならない。
(1) 人又は家屋の密集した地域の上空においては、当該航空機を中心として水平距離600メートル(2,000フィート)の範囲内の最も高い障害物の上端から600メートル(2,000フィート)(回転翼航空機にあつては300メートル(1,000フィート))以上の高度
(2) 前号の地域以外の地域の上空においては、地表面又は水面から300メートル(1,000フィート)(回転翼航空機にあつては150メートル(500フィート))以上の高度
(急降下飛行等の制限)
第49条 機長は、人又は家畜を驚かせるような急降下飛行又は低空飛行を行つてはならない。ただし、緊急な事態を地上又は水上の人に知らせる場合、自衛隊の艦艇を目標とした訓練において当該艦艇に接近する場合及びその他特別な必要があつて航空機使用者が命じた場合はこの限りでない。
(急降下飛行等における最低飛行高度の指示)
第50条 航空機使用者は、その使用する航空機に急降下飛行又は低空飛行による戦術訓練を行わせる場合には、当該航空機の機長に対し飛行高度の最低の限界を示すものとする。
(爆発物等を搭載した場合の飛行)
第51条 機長は、航空法施行規則(昭和27年運輸省令第56号)第194条に掲げる物件を搭載して飛行する場合には、当該物件の取扱上の諸規則を遵守するほか、当該物件の種類、数量、搭載状況等に応じ、人家の密集している地域の上空を避けて飛行し、当該物件の投下地域の上空以外の空域においては投下装置の電源を断にしておく等危険防止のため、必要な措置を講じなければならない。
(最低気象条件未満の場合の計器進入)
第52条 機長は、進入しようとする飛行場の気象状態が次に掲げる気象条件未満であることを通報され、又は自ら知つた場合には、緊急状態にあるときを除き、計器飛行により当該飛行場への進入を行つてはならない。
(1) 飛行場ごとに定められた飛行視程
(2) 飛行場ごとに定められた滑走路視距離、ただし、滑走路視距離が測定できない場合には当該滑走路視距離に相当する地上視程
(3) 進入限界高度以下の高度においては、引き続き地表面又は水面を視認し、位置を確認できる状態
2 航空基地部隊の長は、その管理する飛行場が最低気象条件未満にある場合には、着陸しようとする航空機に対し、その旨及び気象状態その他必要と認められる事項を通報するものとする。
(最低気象条件未満の場合の離陸)
第53条 機長は、離陸しようとする飛行場の気象状態が離陸のための最低気象条件未満の場合には、任務遂行のため特に必要な場合であつて、管制塔の許可を得た場合に限り離陸することができる。この場合において当該飛行場の気象状態が雲高100メートル(330フィート)以下又は地上視程1,600メートル(1マイル)以下のときには、その航空機の正操縦員が計器飛行証明(緑)を有していなければならない。
(予定到着時刻等の修正の通報)
第54条 機長は、計器飛行方式によつて飛行する場合においては、次の各号に掲げる事項を速やかに航空交通管制機関に通報しなければならない。
(1) 位置通報地点の予定到着時刻が、先に航空交通管制機関に通報したものと3分以上異なることを知つたときは修正した予定到着時刻
(2) 真気速が飛行計画に表示したものと5パーセント以上異なることを知つたときは修正した真気速
2 機長は、有視界飛行方式によつて飛行する場合において、飛行予定時間が飛行計画に表示したものと30分以上異なることを知つたときは、速やかに修正した飛行予定時間を航空基地部隊等へ通報しなければならない。
第55条 削除
(代替飛行場等の指定)
第56条 機長は、代替飛行場等を指定する場合には次の各号によらなければならない。
(1) 代替飛行場とするための気象条件が告示されている飛行場を指定する場合には、当該航空機が到着するときにその気象状態が告示されたもの以上であることが予想される飛行場を指定する。
(2) 代替飛行場とするための気象条件が告示されていない飛行場であつて計器進入方式が設定されている飛行場を指定する場合には、当該航空機が到着するとき、その気象状態が次のいずれか以上であることが予想される飛行場を指定する。ただし、次のいずれかが当該飛行場の無指向性無線標識による計器進入方式についての最低気象条件未満の場合には、当該最低気象条件以上であることが予想される飛行場を指定する。
イ 当該飛行場において精密進入により着陸できる場合は、雲高180メートル(600フィート)及び地上視程3,200メートル(2マイル)
ロ イ以外の場合は、雲高240メートル(800フィート)及び地上視程3,200メートル(2マイル)(ただし、当該飛行場に周回進入により着陸する場合の進入限界高度に相当する雲高及び飛行視程に相当する地上視程未満であつてはならない。)
(3) 代替飛行場等とするための気象条件が告示されていない飛行場であつて計器進入方式が設定されていない飛行場等を指定する場合には、当該航空機が到着するときその気象状態が雲高300メートル(1,000フィート)及び地上視程5キロメートル(3マイル)以上であることが予想される飛行場等を指定する。
(局地飛行中の航空機の位置通報)
第57条 機長は、局地飛行中においては、少なくとも1時間に1回次の各号に掲げる事項を出発飛行場等の航空基地部隊等へ通報するものとする。ただし、当該飛行場等において連続離着陸飛行又は計器進入方式による飛行を行つているときはこの限りでない。
(1) 無線呼出符号
(2) 位置並びに当該位置における時刻及び高度
(3) 航空機の異常の有無
第58条から第60条まで削除
(航空機の保安警戒)
第61条 航空機を海上自衛隊の飛行場等以外の飛行場又はその他の場所に停留した場合には、乗組員中の最先任者は当該航空機の保安警戒等について所要の措置を講じなければならない。
2 航空機が不時着した場合には、当該航空機の保安警戒等について所要の措置が講じられるまでの間、その乗組員中の最先任者は、当該航空機の保安警戒等について実施可能な手段を尽くさなければならない。
(栄誉礼受礼者等の搭乗した場合の飛行)
第62条 機長は、栄誉礼又はその他相当な礼式をもつて迎えられる者を乗せて飛行する場合には、着陸予定地の管制塔に対し十分な余裕をもつて予定到着時刻を通報するものとする。
第6章 雑則
(局地飛行空域の指定)
第63条 航空基地部隊等の長は、その管理する飛行場等の局地飛行空域を定める場合には、次の各号に掲げる事項を考慮し、かつ、関係のある部隊及び機関の長と協議の上順序を経て海上幕僚長に申請するものとする。
(1) 当該飛行場等から280キロメートル以内の空域であること。
(2) 防空識別上又は航空交通管制上不具合な事項がないこと。
(3) 飛行安全上不具合な事項がないこと。
(爆撃等に使用する海面)
第64条 航空機使用者は、爆撃等の訓練に使用する海面を選定するに際しては、次の各号に掲げる事項を考慮しなければならない。
(1) 既設の訓練海面を利用できる場合にはこれを使用すること。
(2) やむを得ない事情のある場合を除き領海でないこと。
(3) 船舶の航行の多い海面でないこと。
(4) 魚雷(擬製魚雷を除く。)発射に使用する海面は100メートル以上の水深を有すること。
2 航空機使用者は、前項の規定により選定した海面を使用しようとする場合には、特にやむを得ない場合のほか、使用開始予定日から少なくとも25日前までに次の各号に掲げる事項を明らかにして海上幕僚長に申請するものとする。
(1) 日時
(2) 使用海面
(3) 使用する航空機の機種及び機数
(4) 訓練項目、投下物の種類、警戒艦艇の有無等
(ノータム等の準備)
第65条 航空基地部隊等の長は、ノータム、飛行場規則及び飛行計画に必要な航空路図誌、航空図、用紙、要具等を準備して随時航空従事者の便に供するものとする。
(航空機飛行記録)
第66条 航空部隊等の長は、航空機の飛行及び使用状況に関する諸記録の基礎資料を記録するため、その使用する各航空機に別記様式による航空機飛行記録を備えなければならない。
2 航空機飛行記録の取扱いについて必要な事項は、別に定める。
(出動の場合)
第67条 防衛出動時及び治安出動時における航空機の運航に関し特に必要な事項は、別に定める。
附 則
1 この達は、昭和36年3月1日から施行する。
2 第4条の規定による航空基地部隊等の長の行なう飛行承認については当分の間次の各号によることができる。
(1) 航空基地部隊等の長は、当該基地に所在する航空部隊の長に対し飛行承認の実施について協力を求めることができる。
(2) 前号の規定に基づいて協力を求められた航空部隊等の長は、任務遂行上支障のない限り飛行承認の権限を行使する能力をすると認められる幹部自衛官を派出して協力するものとする。
3 削除
4 第42条のヘルメットの着用に関する規定は、ヘルメットの貸与を受けていない隊員については適用しない。
5 飛行場規則の作成基準に関する達(昭和32年海上自衛隊達第44号)別紙第2項中「飛行許可(クリアランス)」を「飛行承認」に改める。
附 則〔航空機運用上の危険状態等の報告及び通報に関する達の附則抄〕
1 この達は、昭和38年11月15日から施行する。
附 則〔第1次改正による附則〕
この達は、昭和40年1月11日から施行する。
附 則〔第2次改正による附則〕
この達は、昭和48年2月22日から施行する。
附 則〔第3次改正による附則〕
この達は、昭和54年2月6日から施行する。ただし、第66条の改正規定は、同年4月1日から施行する。
附 則〔第4次改正による附則〕
この達は、昭和60年4月1日から施行する。
附 則〔第5次改正による附則〕
この達は、昭和62年3月2日から施行する。
附 則〔第6次改正による附則〕
この達は、昭和63年8月30日から施行する。
附 則〔第7次改正による附則〕
この達は、平成元年3月24日から施行する。
附 則〔第8次改正による附則〕
この達は、平成元年7月25日から施行する。
附 則〔第9次改正による附則〕
この達は、平成2年3月27日から施行する。ただし、別表の改正規定中V−107Aに係る部分については、同月30日までの間、なお従前の例による。
附 則〔第10次改正による附則〕
この達は、平成3年3月29日から施行する。
附 則〔第11次改正による附則〕
この達は、平成3年6月29日から施行する。
附 則〔第12次改正による附則〕
この達は、平成3年11月13日から施行する。
附 則〔第13次改正による附則〕
この達は、平成3年12月13日から施行する。
附 則〔第14次改正による附則〕
この達は、平成4年3月13日から施行する。ただし、別表の改正規定中B−65に係る部分は、同月31日から施行する。
附 則〔対潜哨戒機「P−2J」の除籍に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕
この達は、平成6年5月27日から施行する。
附 則〔航空機「BELL−47G−2A」の除籍に伴う関係海上自衛隊達の整理に関する達の附則〕
この達は、平成7年1月10日から施行する。
附 則〔第15次改正による附則〕
この達は、平成7年10月12日から施行する。
附 則〔航空機操縦員の搭乗資格証明等に関する達及び航空機の運航に関する達の一部を改正する達の附則〕
この達は、平成10年3月4日から施行する。
附 則〔第16次改正による附則〕
この達は、平成10年12月8日から施行する。
附 則〔第17次改正による附則〕
この達は、平成11年3月3日から施行する。
附 則〔第18次改正による附則〕
この達は、平成11年3月26日から施行する。
附 則〔第19次改正による附則〕
この達は、平成14年3月15日から施行する。
附 則〔第20次改正による附則〕
この達は、平成15年7月8日から施行する。
別表(第17条、第18条関係)
附 則第21次改正による附則〕
この達は、平成17年4月27日から施行する。